【取材報告】2019年10月クルド自治区『故郷を追われて』_Voice of People vol.1
(取材報告)2019年10月クルド自治区_Voice of People_Vol.1『故郷を追われて』
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『Voice of People』
Dialogue for Peopleのジャーナリストが訪れた世界を、その地域に暮らす人々の声とともにお届けします。
【今回訪れた場所】
イラク北部クルド自治区
現地取材報告映像『Voice of People』、第一弾は昨年10月末に取材したイラクの様子です。
シリア北東部にトルコ軍が侵攻し、多くの人々が隣国のイラク北部クルド自治区に避難してきました。現在イランーアメリカ間での攻撃の応酬が続いていますが、そういった戦禍に翻弄されるのは、僕たちと同じ今日という日常を生きていた普通の人々です。
突然破壊される日常、引き裂かれる家族。インタビューに出てくる難民キャンプの側の街にもミサイルが着弾したと報道されました。「“大きい人”が好き勝手するのはもう止めて」と、右足を失ったサラちゃん(8)は言います。もし、「暴力を未然に防ぐための暴力」という詭弁を肯定してしまえば、それに抗う暴力もまた肯定せざるを得ないでしょう。行きつく先は、「敵」と名付けた他者が反抗できなくなるまで、互いに殲滅し続けるという恐ろしい未来ではないでしょうか。
互いの憎しみと恐怖を、どのように解きほぐしていけるのか。「敵」という言葉でひと括りにするのではなく、そこに生きる人々を同じ人間として尊重し、その言葉に耳を傾けることが、まずは必要なことではないでしょうか。
取材:安田菜津紀、佐藤慧
現地取材協力:Barzan Salam
編集:佐藤慧
制作:Dialogue for People
取材地:Bardarash難民キャンプ(イラク北部クルド自治区)、スレイマニア(イラク北部クルド自治区)
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