新型コロナウイルスの影響にかかる文化芸術活動に対する政府の対応について、Dialogue for Peopleでは以下の通り声明を発表いたします。
2020年3月31日
新型コロナウイルスの影響を受ける文化芸術活動に対して公的助成を求めます
新型コロナウイルスで亡くなられた方々に、心からご冥福をお祈り申し上げるとともに、感染された方々、その周囲で不安を抱える方々にもお見舞い申し上げます。感染拡大を防ぐための行動は、とても大切なことです。それと同時に、生活が困窮している方々への支援はもちろんのこと、写真や映画、音楽、様々な文化芸術の今後のためにも、声をあげる必要があると感じています。
イベントの自粛要請が続く中、2020年3月28日の会見で、安倍首相は、文化芸術、スポーツ関連事業の損失を「税金で補償するのは難しい」と述べました。今、時のリーダーたちが発するべきは、自粛は自己責任、歯を食いしばって自分で乗り切れ、という切り捨ての言葉ではありません。文化庁に求められているのは、「ウイルスに打ち勝つ」とただ根性論を並べることではありません。
私たち自身も、これまで写真展やイベント等を開催する中で、施設の方々、スタッフや関係者の皆さまの力があってこそ活動が成り立っていました。今、そうした方々の生活が、軒並み危機に瀕しています。
このままでは、日本の文化芸術は息絶えてしまいます。今をぎりぎりしのげても、次へのバトンが手渡せなくなってしまうかもしれません。次世代に「あなたたちはその時、何をしていたの?」と問われたとき、「何もできなかった」と答えなければならないような事態にしたくはありません。
ドイツやイギリスなどでは、早々に文化芸術に対する公的な支援が表明されています。本来税金とは、個人で対応の難しい様々な社会課題に対応するための財源のはずです。日本でも一刻も早い、国による助成を求めます。
NPO法人Dialogue for People
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