加害の歴史に向き合うために
太平洋戦争期、アジア各地で日本軍による侵攻や占領が行われ、おびただしい加害の傷跡を残しました。
各地に残る「痛み」に向き合い、その記憶を継承するためにーー。
Dialogue for People(D4P)は2024年3月、日本の加害の歴史に関する取材・発信にさらに力を入れるため、新規プロジェクト「加害の歴史に向き合うために」を立ち上げ、支援を募りました。
多くの方からの賛同とご寄付が集まり、同年6月、かつて日本軍により占領されていた東ティモールでの長期取材を実現することができました。
こちらの特集ページでは、本プロジェクトにより実現できた発信をまとめてご紹介します。
D4Pではこれからも、「加害の歴史」と現地の声を伝えていきます。
「加害の歴史に向き合うために」関連コンテンツ
―東ティモールを占領した日本軍
今世紀初の独立国家、東ティモール。この小さな島国は、かつて日本軍に3年半にわたり占領されていました。戦争に向かう「大義」は容易く人倫を破壊し、命を消耗品のようにすり潰します。二度と繰り返さないために――。
長らくポルトガルの植民地として支配下におかれ、第二次世界大戦中には日本軍による占領・支配を受けた東ティモール。過酷な土木工事や「慰安婦」として虐げられた人々、命を落とした人も数え切れません。その後独立に至るまでの過程で隣国インドネシアの侵攻をうけ、約20万人(当時の人口の約3分の1)が犠牲となりました。戦争の残した傷や、他国による加害の歴史、社会の復興の様子など、現地取材の様子をお送りいたします。
その他、「加害の歴史」に関する過去の発信はこちら
外部メディアへの寄稿など
・毎日新聞出版『サンデー毎日』2024年8月11日号
・TBSラジオ『荻上チキ・Session』特集「加害の歴史と向き合うために~安田菜津紀、佐藤慧の東ティモール取材報告」(2024年8月12日放送)
・沖縄タイムス「過去顧みない国の無力 東ティモール取材から[安田菜津紀エッセイ]」(2024年8月18日掲載)
「加害の歴史に向き合うために」プロジェクト報告
目標を上回る多くの方からご寄付が集まり、合計金額は約173万円(2024年5月31日付)となりました。ご支援を元に、東ティモールでの長期取材を行いました。
東ティモール取材報告
2024年6月実施。取材者2名・14日間。首都ディリおよびバウカウ県・ラウテン県・エルメラ県などで取材。
取材にかかった費用:合計 約189万円
・渡航費: 約62万円(航空券往復2名分・ビザ代)
・取材費: 約87万円(取材協力者謝金、通訳費、現地での交通費、滞在費、保険料、その他取材に必要な費用)
・人件費: 約40万円(事前調整、現地取材、事後の記事執筆等を含む・2名分)
※ 円安による航空券代の高騰に加えて、整備されていない道を雨季の中、車で長時間かけて地方まで移動した際の交通費や、現地の言葉を話す方への聞き取りのため、通訳者2名が必要になったことなどの理由により、多額の取材費がかかりましたが、ご支援を元に取材を実施することができました。
本記事の取材・執筆や、本サイトに掲載している国内外の取材、記事や動画の発信などの活動は、みなさまからのご寄付に支えられています。
これからも、「無関心を関心に」「声なき声に光をあてる」ために、Dialogue for Peopleの活動をご支援ください。
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