2021年冬特集「人権の現在地」
tag#人権
「人権」――この言葉を耳にしたことがない人は少ないかもしれません。けれど、実際にそれがどういうものかと問われたら、簡単には答えられないのではないでしょうか。それは、人権という言葉の持つ複雑性もありますが、常に時代と共にアップデートされ続けている概念である、ということとも関係しています。
生命・自由・財産に対する権利を「自然権」と呼びますが、その後「平等権」―「参政権」―「社会権」と、時代を経るごとに様々な権利が提唱されるようになっていきます。しかしその権利の主体は「一定の社会的・経済的地位を有する男性たち」であり、女性や、他の社会的マイノリティの権利について語られるようになったのはごく最近のことです。国籍やルーツ、性差などによる差別は、残念ながら今も確かに存在しており、それは全世界的な課題として、今まさに誰しもに関わる問題となっています。今回の特集では、そうした人権に関わる記事をお届けすることで、変わり続ける人権の「現在地」を再確認したいと思います。
2021年冬特集
「人権の現在地」NPO法人Dialogue for Peopleがこの冬お届けする特集「人権の現在地」。常に時代と共に変わり続ける「人権」の今を追った情報を発信するとともに、広くご支援、ご寄付を募っております。
特集期間中は、テーマに関連した取材レポートやインタビュー記事、YouTubeでの解説動画やラジオ型のトーク番組など、さまざまな形で発信を続けて参ります。今だからこそ、改めてお伝えしたい過去の記事も掲載しておりますので、ぜひご覧ください。
特集記事・コンテンツ
公開記事・動画
Dialogue for People12月の特集。常に時代と共に変わり続ける「人権」の今を追った記事や映像をお届けします。こちらのページに新着情報を更新しています。
■ 屈辱の道を通って――ガザ地区からトルコの兄の結婚式へ(取材パートナーのAmalさんより)
パレスチナはガザ地区の取材パートナー、Amalさんの寄稿記事です。戦争により分断・隔離された地で暮らすAmalさんは、トルコに暮らす兄の結婚式へと向かいます。けれどそこには数々の困難が立ちはだかり……。
■ 「違憲」とされた強制送還、原告が語る入管の現実(インタビュー映像)
政治的な迫害の恐れから日本で難民申請をしたものの、不認定となり「だましうち」のような形で強制送還をされたスリランカ人男性Aさんによる証言。
■ 入管はなぜ、「排除」に力を注ぐのか 入管発表資料へのQ&A
数々の人道上の問題を指摘されてきた入管法政府案が、再び提出されようとしています。入管庁側がこの12月に公表した「現行入管法上の問題点」と題した資料では、彼らの言うところの「送還忌避者」に「前科」のある人々がいることを強調し、仮放免中に逃亡した人々がいることを問題視しています。実態はどうなのか?入管問題に詳しい、髙橋済弁護士に伺いました。
■ 祖父は何を拳にかけたのか―生きるか死ぬかの時代を経て
父のルーツをたどる中で、徐々に浮かび上がってきた祖父の姿。朝鮮半島から日本に渡り、かつてプロボクサーだったという祖父の生きた軌跡をたどります。安田菜津紀のルーツを辿る旅の記録、続編です。
■ ある日突然「容疑者」にされて ―実名報道とその被害について考える
容疑を否認しているにも関わらず、多くのメディアで実名や居住地、職業などを報道されてしまうこととなったツアンさん。実名での「一瞬」の逮捕報道が「一生」実生活と仕事に影響を及ぼします。報道される側の人権を考慮したメディアのあるべき姿とは――
■2021年の振り返りと2022年の展望_D4P Global Interview_Vol.4_
新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着かなかった2021年。ガザ地区(パレスチナ)、ザンビア、イラク(クルド自治区)のいる世界各地の取材パートナーに、この1年の振り返りと、来年の展望や、望むことについてメッセージを送って頂きました。
■じっくり読みたい、「人権」について改めて考える書籍5選
社会問題解決やよりよい共生社会を築くためには、「人権」について学ぶこと、立ち止まらずアップデートを続けることが不可欠です。「人権」に関して、様々な視点から触れられる5つの作品を紹介します。
YouTubeやSNSでも関連コンテンツ発信中
YouTube、SNSではそれぞれの媒体に合わせた関連コンテンツを発信してまいります。ぜひフォローいただけますと幸いです。
★関連企画のご案内
◤2021冬のハッシュタグキャンペーン「#Dialoguefor2022」 — 2022年、あなたが “対話” していきたいことは?◢
さまざまな出来事があった2021年、一年を振り返って、そして2022年を見据えて、これからも対話していきたいと思うことを「#Dialoguefor2022」をつけて、SNSでシェアしてください。みなさんとともに今年起きた出来事を一緒に振り返りながら、2022年にむけての「対話」を広げていけたらと考えています。ご参加を心よりお待ちしています!詳細はこちらから!
Dialogue for Peopleの取材、情報発信の活動は、皆さまからのご寄付によって成り立っています。2021年冬は「人権の現在地」と題し、常に時代と共に変化しながらも誰しもが関わる人権、それを再考するきっかけとなる記事や映像の特集を展開していきます。一人一人の声を「伝える」ことから「共感」を育み、「対話」を生み出すこの取り組みを支えるため、あたたかなご支援・ご協力をよろしくお願いします。
また、12月は「チャリボン」を通じた、読み終えた本などによるご寄付について、買取UPキャンペーンを実施中。期間中のお申し込みで、お送りいただいた古本などの買取査定額が、+10%されてDialogue for Peopleに寄付されます!こちらもぜひご参加ください。